天皇陛下が退位礼正殿の儀に臨まれたネットニュースを見ました。
「令和」まであと数時間です。今回の新元号名について、どうしても、為政者の描くシナリオに利用された、いやな感じが拭い去れません。「令和」ほど時の政権と権力者の利益のためにあからさまに政治利用された元号と皇位継承はあったのでしょうか。新元号発表から選挙、東京オリンピック、改憲とその後までのシナリオを感じます。従来の憲法を守らなかった政治家に限って、自分が主導した憲法を守るための細かい法律を作りそうな気がします。。
「令」=新憲法・軍令・細かな法令 の目論見 「和」=組織の和・協調 異論排除の目論見
令和は改元前から汚されてしまったのでしょうか。それでも人知でははかり知れない、何らかの介在があり、人間のすることは、思った様には行かないものだと思います。退位と即位の間に生じる時間の空白を利用して、令和の持つ意味合いをもう一度考えてみます。教えてもらったことや、調べた事、当たり前の事実を基に、私の「令和の初夢」として、こんな時代になってほしいの願いを込めて、書き残してみる事にしました。
「令和の初夢」
夢を語る前に、文字の意味合いから考えたことを記します。(他の説もあると思いますが、ご参考までに。)「平成」の元号が発表された時期、次のようなことを教えてもらいました。
・「平成とは、細いひもの上を、ヤジロベエ(弥次郎兵衛)が何とかかんとか渡ってゆくイメージ、不安定そうだが何とかかんとかやってゆく時代」
・「昭和とは、昭の字を分解してみると、日本の日と口、刀になる。昭和とは、日本の口元に刀を突き付けられて、和する時代。」
この後すぐに教えてくれた先生はお亡くなりになり、明治、大正の元号が持つ意味合いを聞けなくなりました。
今度は自分で文字の持つ本質を考えてみました。
「令」とは冠を付けた人の前に大勢が集まり跪いている様子、とあります。「令」には美しいという意味合いがあると、云う方がありますが、象形文字の成り立ちから単純にみても、美しいという意味は出ていません。令和の「令」は文字の成り立ちから、命令、指令、司令、律令、法令、政令、令状、号令に派生したのではないかと思います。美しいとはどこから出たのか、令嬢とか、令息とか、令室と云う言葉は、貴人の娘などに対する尊称、敬称で、美しいは直接関係ないのでありませんか。令月の令は美しい月に対する尊称ではないのでしょうか。美しいを持ってくるのは苦しい、決めた権力者の弁解の様に感じます。
元に戻ります。象形文字は、多分、帝の前で跪いて、話を聞いているいる様子を表している。帝の前で跪き、直接話を聞ける人物たちは、一般庶民ではないでしょう。国民は多くが集まって帝の前に出ることはまずありえません。跪いている人物たちは、宰相、王、家臣団の上層部、だと思います。
今の日本では天皇陛下の御前で、総理大臣以下の閣僚、その他選ばれた人たちが前に出て、話が聞けます。天皇陛下は政治に関与できませんから、直接政治的判断、政治的感想をお伝えにはなれません。それでも天皇は日本国と国民統合の象徴です。現憲法の下に即位した現憲法を体現しようとする象徴天皇です。今までのように声高に改憲を叫ぶことが出来るでしょうか。
国民に改憲を選ばせ、新憲法の下に統制する「令」にはならないでしょう。
「令和」では政治家が平和憲法の前に跪き、平和憲法の中身を改めて吟味し、憲法の中の声を聞いて、真摯に憲法に立ち向かい、憲法を守ってゆく政策を打ち出さざるを得ない情勢になって行く。現平和憲法に初めて向かい合い、立ち向かう、これは憲法改正ではありません。
この平和憲法を今度こそ国内だけでなく、世界にも認識させ、覚悟をもって、憲法に沿った政策を実践して行く、その様な時代の始まりが「令和の時代」と思います。(海外の方が日本の平和憲法を認識しているかも知れませんが。)
退位と即位の間に出来る空白
今上天皇退位→新天皇即位・改元の間に時間の空白が生じることについて、問題視している向きがあります。私はそんなことよりも、今回歴史上初めての退位と即位の間に出来る空白は、人知を超えて日本の為になるような気がします。政権利用で一度汚された「令和」が空白の無の中で浄化され、本来持っている時代の本質を入魂されるように思います。人知でははかり知れないものが介在します。神が与えた「間」でしょうか。
「ここから令和の初夢」
① 日本国民の目が覚める。
空白の時間(人知を超えた「間」)で何かが起こる。この空白の時間で、ここ20年前からスローモーションのように緩やかに進行していた幾つもの現象が、数時間に圧縮した早回しによって普通の速さになって、何が起ころうとしているのか、起っていたのか目に見えるようになってくる。緩やかに進行していた独裁、緩やかに進行していた言論統制、緩やかに進行していた軍事大国化、緩やかに進行していた新種の搾取、緩やかに進行していた統制経済、緩やかに進行していた新種の支配層構築、緩やかに進行していた新種の差別、幾つもの忌まわしいことが、ハッキリと形を成してくる。
大体の国民は本当のところは気が付いていたと思いますが、改めて、なんだ、これは、日本は暴走していたんじゃないか。ぬるま湯のカエルの如く、知らぬ間に茹でダコになるところだった、ってことに気が付いてくる。何か変だ。という意識が「令和」になったときから、潜在的意識として徐々に芽生えてくる。
② 日本が軌道修正される
この空白の時間で、平成と云う時間のトンネルチューブが令和のトンネルチューブに直接つながっていない。今まで進んできた日本の政策、これからの予定で作業していた政策も、空中に浮遊している状態になり令和のトンネルチューブに入って決めた着地点に降りることが出来なくなる。平成の出口と令和の入口が近接している様に見えても、入り口までは無。形も重さも光も時間も空間も無い。この無を通過して入口に到達するのはどれだけか、またどの様に変化してしまったか誰にも分からない。うまく入口に吸い込まれても、軌道のポイントが切り替えられたように、進路を変える。これは神意による、「令和」のプレゼント。
③ 日本の信用を取り戻す。
時間の空白で、皇太子さまは紛れもなく現憲法下で現憲法の定めた象徴天皇としての初代となる。空白が無ければ、126代天皇、象徴天皇として3代目で、生まれながらの象徴天皇3代目と云えます。途切れたのであるから、初代と云える。平和憲法を護持する象徴天皇である。(法律、専門知識など関係なく書いていますのでご容赦)
天皇即位により「令和」となり、「令和」の持つ意味合いが歩き出す。
今の日本は、思っている以上に、諸外国から信用を無くしているのではないでしょうか。
新天皇は昭和、平成と約30年間ずつ、昭和天皇と、平成天皇と時代を国民と共に、共有してきました。1960年2月のお生まれですが、安保闘争激しい中でのお生まれです。
如何にして平和憲法を守る象徴天皇を体現するか御腐心なされるお姿をご覧になってきたことと思います。新天皇・国と国民統合の象徴・平和憲法との三位一体で日本の信用を取り戻す時代。
④ 昭和・平成・令和の繋がりが完成する。
・昭和時代は、戦乱敗戦の後に和して、平和憲法を手に入れた。 (当時の政治家で民主主義を理解できる人がいなかった。よって日本の手で直接に民主憲法は作れない)
・平成時代は、憲法違反が堂々まかり通り、改憲の声大きく、軍事大国化も堂々と進む。 平和憲法が危機に陥った時代。
・天皇退位と即位に時間の空白が生まれ、その中で潜在的意識の中で日本の針路が変化する。
・令和時代は様々な要因が重なり、平和憲法が見直され、国民が心から自身の憲法とする、平和憲法の九条を骨格とした本当の歩みが始まる時代となる。
「令和」の「令」とは、平和憲法とそれに沿った政策を進めること。
「令和」とは日本の敗戦で手に入れた平和憲法を基にして、日本と世界の平和を構築して行く時代となる。
以上が私の令和の初夢です。令和元年から憲法をちゃんと読もうと決めました。